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クレジットカードの海外手数料とは? 日本でドル決済すると掛かる費用を解説

今回は、クレジットカードの海外手数料とは? についての解説記事です。
当ブログはPCソフトやオンラインサービスについて語るテック系ブログですが、恐らく当サイトの読者さんは海外ソフトを購入する機会のある方も多いと思うので、補助的な解説記事として掲載しようと思います。

特に僕は仕事柄、海外のPCソフトやオンラインサービスを、ほとんど3日を空けずに取引しているような状態なので、クレジットカード決済、PayPal決済はもちろんのこと、銀行の海外口座での入出金なども頻繁に手続きをしています。

海外相手の取り引きが多くなると、やはり自然に毎日の為替レートが気になってきて、僕もスマホのウィジェットで常時表示させている感じになっています。どの決済画面を見ても反射的に「ドルで払うべきか、日本円で払うべきか」を考えてしまいます。

今回はその経験を元に、クレジットカードでドル決済をした場合に掛かる費用について、詳しく解説してみたいと思います。

記事の後半では、pCloudを日本円で販売している意味、PayPalでの支払いはどうなのよ、またよくあるご質問についての回答も載せていますので、ぜひ最後までお付き合いください。

クレジットカードの為替レート、海外手数料について

海外旅行のときはもちろん、日本国内であっても海外の通販サイトを使う場合はドルやユーロで支払う場合があります。そんなとき、クレジットカードを利用してドルやユーロを支払うと想定外の費用が計上されます

想定外の費用とは、「クレジットカード会社が独自に設定した為替レート」と「海外手数料」の2つです。

クレジットカード会社が独自に設定した為替レートは、テレビのニュースなどで紹介される一般的な為替レートより数円高めな設定になっています。例えば5円高いだけで、500ドルの商品を買う場合、それだけで2,500円も高くなります。

海外手数料(海外利用手数料とも)は、クレジットカード会社がドルやユーロと日本円を変換するための手数料です。カード会社によって違いがありますが、通常決済金額の1.6%〜2.5%程度が掛かることになります。
もし500ドルの商品を購入した場合、2%なら10ドル。2023年10月の価格感なら1,500円相当の手数料が必要になるという計算です。

このように、海外旅行中はもちろんですが、日本にいる場合でも、海外の製品を直接購入する場合は、表示価格だけではないことに注意してください。

クレジットカード会社が独自に定める為替について

たとえ外資系のクレジットカードだったとしても、日本で作ったクレジットカードは日本円が中心で考えられています。そのため、クレジットカードで海外決済を行う場合は、例外なく日本円から外貨へ変換する必要があります。

商品代金500ドルは日本円にするといくら?
1ドルが150円なら、500ドルは75,000円。
こういう基準のことを為替レートと呼んでいるわけですが、この為替レートはテレビのニュースなどで「今日の為替情報」として紹介されていたり、Yahoo! ファイナンスなどでリアルタイムに確認することができます。

ただし、クレジットカード決済の場合は、そのカード会社が独自に設定した為替レートを使います。
世間で1ドル150円のとき、カード会社では1ドル153円や155円の場合が多いです。
たった2円や3円ですが、500ドルの商品で言えば1,500円〜2,500円の割増となります。

為替レートの仕組み

為替は世界規模で動いているため、リアルタイムで変動します。
土曜日や日曜日でも変動します。寝ている間でも変動します。

例えば日本経済の先行きに不安感が募れば、お金持ちの人たちは自分の財産の一部を米ドルに切り替えて保全しようとします。ドルの人気が高まれば、当然ドルの価値は高騰します。日本円で150円、155円出さないとドルは買えない、ということになります。

逆に、アメリカで金融不安がおきれば、日本円に切り換えようという外国人が多くなり、日本円の価値が上昇します。1ドルで130円、125円しか交換してもらえない場合も出てくるでしょう。

このようにお互いが引き合いながら為替は変動しているので、実は秒単位で細かく動いているのです。

クレジットカード会社が独自に為替レートを設定しているのは、そのあまりに細かな値動きに合わせるのは現実的ではないため、変動リスク分を上乗せした価格でレートを設定しているというわけです。

購入日の為替レートが適用されるわけではないことにも注意

もうひとつの留意点として、購入した時点での為替レートが適用されるわけではないことも知っておくべきです。

一般的に、購入日の2〜3日後の為替レートが適用されます。これは事務手続きの関係上、即時に適用できない事情があるらしいのですが、例えば10月17日時点では1ドル150円だったのに、10月19日は152円に上がっていた、ということもあり得ます。もちろん逆パターンもあり得ます。

海外相手の買い物は、厳密な料金は毎月の利用明細が届いてみないと意外と分かり辛いことが多いです。

クレジットカード会社の海外手数料について

海外手数料、海外利用手数料、または外貨決済手数料とも言いますが、どれも同じものです。ドル(ユーロや英ポンド、中国元なども含まれます)で決済手続きを代行する手数料のことをいいます。

海外手数料は、1.6%〜2.5%程度の範囲で、それぞれカード会社によって設定されています。たいてい多くは2.2%が採用されているようです。

この海外手数料は、毎月の利用明細に書かれていないことが多く、その場合は為替レートに海外手数料も加算されています。

海外旅行でよく見かける両替所と同じ

海外旅行で観光都市に行くと、街中でよく見かける両替所。
日本円を渡すと現地通貨に交換してくれます。両替所にはその日の交換レートが掲示されていますが、公開為替レートとは異なり、数円上乗せされています。
台湾の場合だと街中の両替所は感覚的に2〜3円くらい差があったと思います。
これと同じ手数料が、クレジットカード会社でも適用されるという感じです。

ダウンロードGoGo!の日本円決済なら、手数料ゼロで断然おトク

海外製のPCソフトやオンラインサービスを日本向けに販売しているダウンロードGoGo!は、日本円での決済に対応するようにしています。
ダウンロードGoGo!なら、公開されている為替レートで計算し、海外手数料も無料です。

例えばpCloudの場合

ダウンロードGoGo!の人気商品、クラウドストレージ・サービスのpCloudを例にしてみましょう。
pCloudは高額商品で、2TBの通常価格は399ドルです。例えば公開レートが1ドル150円のとき、そのまま素直に換算すると、59,850円になります。
ダウンロードGoGo!は、この金額になっているはずです。

ダウンロードGoGo!の価格計算は、毎日午前0時から午前1時にかけて、その瞬間の公開為替レートを取得して、四捨五入、各商品のドル価格と掛け合わせて計算しています。深夜1回だけの処理なので、その日の値動きが大きいと差額が出る場合もありますが、基本的には公開為替レートをそのまま反映した価格となっています。

一方のクレジットカード決済では、2日後の為替も同じ150円だった場合、独自の為替レートで152.8ドルくらいだろうと予想されます。そこに海外手数料2.2%を足して、155円です。日本円に換算すると、61,845円となり、差額1,995円が上乗せされた計算になります。

ダウンロードGoGo!が手数料を必要としない仕組みは?

ダウンロードGoGo!は、公開為替レートで計算したそのままの価格で販売しています。
購入時に計算して、もし価格が合っていないとしたら理由は1つです。
今日の午前0時〜1時の時点で計算したレートと、現時刻のレートにズレがある場合。
これしかありません。

なぜ、ダウンロードGoGo!は手数料が不要なのかというと、ぶっちゃけた話、その分の費用は僕らが自腹負担しているからです。僕らが本来受け取る利益から、その分を差し引いてお客さまに還元しているというわけです。

ダウンロードGoGo!は、海外の優れたソフトを日本に紹介することで、日本人の皆さんに世界のトレンドを感じてもらい、そこから日本発の新たな製品開発のヒントが得られれば、と思って事業に取り組んでいます。

そのため、事業継続のための儲け以外については、原則目標実現のための投資として考えてその辺は考えなくても手にできるように設定してあります。

PayPal決済はどうなの?

PayPal決済の場合、クレジットカード会社のほかにPayPal自身も中間マージンを必要とするため、PayPal独自の為替レートに加え、3%の海外手数料が必要になります。これはクレジットカードより大幅な費用増となるので注意が必要です。

PayPalは世界標準的なサービスになっているので、どこの国の企業もPayPalでの支払いは受けていますが、企業間での話になると「PayPalは費用が高すぎる、なんとか別の手段はないか」という話題は割と多く交わされたりします。

男性の質問

最近なら、PayPalに頼らなくてもWiseとかRevolutなんかは手数料無料を謳っていますよね。それじゃダメなんですか?

ダメってことはないんですが、市民権を得ていないのがポイントなんですよね。
会社規模が大きくなると、銀行の海外送金かPayPal以外の決済方法は認められていない、という姿勢のところも多いし、中国など向こう側の陣営の国だと、色々規制が厳しくてなんでも良いわけではないこともあります。

まとめ: よくあるご質問

ドル払い 円払い どっちが得?

計算して比べてみるのが一番正解です。

  • 購入日の2〜3日後の為替レートが採用される
  • 公開為替レートに3〜5円くらい上乗せされた金額で計算

この2つの要素を踏まえて計算し、日本円の方が安いか、ドルで払った方が安いかを比較すると良いでしょう。

ドル「建て」とは何ですか?

よく「円建て」「ドル建て」といいますが、この「建て」は「〜で」という言葉に置き換えると分かりやすいです。つまり、ドル建て決済=ドルで決済、という意味です。

クレジットカードのドル決済、いつのレート?

一般的には2〜3営業日以内です。土日や祝日の場合は1日延びしたりします。
これは決済情報がカード会社側に受理されるのにタイムラグがあるからだそうです。

クレジットカードの海外手数料はいくらですか?

1.6%〜2.5%の場合が多く、カード会社によって設定されています。
一番多いのが2.2%のケースのようです。

くまカレー

子どもの頃からパソコン好きで、趣味が昂じて1999年に起業。以来ソフトウェアの販売を手掛けて20年以上。扱ったソフトは累計10,000本以上を数える。カレーが燃料。

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