こんにちは、FURUです。 前編ではシステムのコンセプトと「キャラクター解析」の裏側について、実際のコードを交えて解説しました。
後編では、このエンジンの真骨頂である「ニュース動的同期シナリオ生成」と、AIにプロ級の演出を強制する「Super FURU Manga Protocol(小っ恥ずかしいネーミングだけど、コード生成時、AIが勝手にネーミングした)」、そして最終的な画像生成プロセスについて深掘りしていきます。
目次
4. 【脳】の技術:ニュース統合型シナリオ生成

「何を描くか」……これが創作において最もカロリーメイトを使う部分です。
ここを人間に依存させていては「無人化」とは言えません。凡庸なAIまんが生成アプリは、これが全部人間による手動に依存しています。
「Nano Banana Pro Powered Super AI 4-koma System」では、AIが自らトレンドを収集し、プロットを組み立てます。
ポイントは、AIが過去の会話や「よくあるネタ」に引きずられないようにするための「Context Force Reboot(コンテキスト強制再起動)」です。
実際のコード(src/App.jsx)では、以下のようにカテゴリをランダムに選定し、AIに「今この瞬間の最新ニュース」を検索・選定させています。
// src/App.jsx
const generateScenarioFromNews = async () => {
// カテゴリをランダム化してネタの固定化を防ぐ
const categories = [
"最新 科学技術 トレンド ニュース",
"面白い 国内ニュース 話題",
"最新 ゲーム アニメ サブカル ニュース",
// ...
];
const randomCategory = categories[Math.floor(Math.random() * categories.length)];
const scenarioPrompt = `
【Context Force Reboot】
(ABSOLUTE PROHIBITION: Repeating topics from the past. You MUST select a FRESH, UNIQUE topic).
(Topic Lock): Focus strictly on the category: "${randomCategory}".
あなたはプロの風刺漫画脚本家です。
「今この瞬間の最新かつ具体的なニュース」を1つ選定し、それをテーマにした4コマ漫画のシナリオを作成してください。
【選定ルールの絶対厳守】
1. 「現金 vs 電子マネー」「AIの是非」というネタは禁止(使用済みのため)。
2. 具体的でマイナーな、しかし「ツッコミどころのある」ニュースを選んでください。
`;
// ...
};
このロジックにより、人間が指示を出すことなく、AIが勝手に社会情勢を風刺する「生きた」マンガの土台が出来上がります。
5. 【手】の技術:Super FURU Manga Protocol

シナリオができても、それを絵にする段階でAIはよく失敗します。
「コマ割りがめちゃくちゃ」「棒立ち・カメラ目線の絵ばかり」……。
これらを防ぎ、AIにプロの漫画家のような構図を「物理的に」強制するのが、独自のプロンプト設計思想「Super FURU Manga Protocol」です。
assemblePrompt 関数では、解析されたキャラデータとシナリオを、以下の超厳格なプロトコルに従って統合します。
// src/App.jsx 内のプロンプトテンプレート(抜粋)
/* [LEVEL 1: CORE GEOMETRY - SPATIAL ENFORCEMENT ENGINE] */
// キャンバスを物理的に固定する指示
(Physical Barrier: Top 15% and bottom 15% are solid pure white blocks).
(Manga Zone: Occupies the COMPLETE WIDTH of the canvas).
(Structure: 4 EQUAL SIZED HORIZONTAL STRIPS stacked vertically).
/* [EXTREME CINEMATOGRAPHY & ACTING PROTOCOL] */
// 平凡な構図を徹底排除する指示
(Camera Rules): ABSOLUTELY NO EYE-LEVEL SHOTS. NO FLAT FRONTAL SHOTS.
(Lens): FISHEYE LENS or 14mm WIDE ANGLE. EXTREME PERSPECTIVE DISTORTION.
(Angles): "Worm's Eye View" OR "Bird's Eye View" OR "Extreme Dutch Angle".
/* [ACTOR & STYLE SYNC] */
// キャラの同一性を死守する指示
(Identity Lock): Maintain 100% fidelity for each character.
(Anti-Fusion): NEVER mix hair colors/glasses between characters.
特に「ABSOLUTE PHYSICAL GEOMETRY LOCK」により、AIに対して上下15%を強制的に白帯(ヘッダー・フッター)に設定させることで、ハルシネーション(誤描画)を抑え込み、美しい縦積みの4コマ構造を実現しています。※この数値も現時点での経験則です。
6. 実行:Google Imagen 3 によるレンダリング

構築された巨大なプロンプトは、最終的に Google の最新画像生成モデル「Imagen 3」へと送られます。 ここでは、アスペクト比を 9:16(縦長)に固定し、4コマ漫画としての整合性を保ちます。
// src/lib/imagen.js
export const generateImageWithImagen = async (prompt) => {
// ...
const response = await fetch(`https://generativelanguage.googleapis.com/v1beta/models/imagen-3.0-generate-001:predict?key=${currentApiKey}`, {
method: "POST",
body: JSON.stringify({
instances: [{ prompt: prompt }],
parameters: {
sampleCount: 1,
aspectRatio: "9:16", // 4コマのスタックに最適なアスペクト比
}
}),
// ...
});
// ...
};
7. 結論:AIを「描く」ことから「選ぶ」ことへ

今回開発した「Nano Banana Pro Powered Super AI 4-koma System」が証明したのは、AIは「自由」を与えられるよりも、「厳格なプロトコル(拘束)」を与えられたほうが、よりクリエイティブな結果を出せるという逆説的な事実です。
描画ルールに関しては徹底的に自由を奪い、ネタだしや演出には、その自由を開放してやる。
人間がやるべき作業は、ペンを握ることではなく、AIという巨大なエネルギーをいかに制御し、「設計(プロトコル化)」するかという段階にシフトしています。
このシステムは現在、実験的なアルファ版として動作しています。マンガ制作の「完全無人化」が当たり前になる未来は、すぐそこまで来ています。
https://github.com/FURUYAN1234/nano-banana-pro

Run Nano Banana Pro Powered Super AI 4-koma System on GitHub Pages
- サーバー不要: 面倒な設置作業なしに、ブラウザだけで動作します。
- プライバシー保護: 入力したAPIキーはブラウザ内にのみ保存され、外部に送信されることはありません。
- 完全無人生成: ニュース取得から完成まで、一切の人間介入なしで漫画が生成される様子を体験してください。
- 動作には Google Gemini API キーが必要です。Google AI Studio で無料で取得できます。
それでは、また次回の技術検証でお会いしましょう。FURUでした!



