pCloudがクラウドアワード2023で審査委員会賞を受賞しました。
日本クラウド産業協会主催、総務省後援のクラウドアワード2023・支援業務系ASP・SaaS部門において、pCloudが初ノミネートで審査委員会賞を受賞しましたことをご報告いたします。
クラウドアワードは、クラウドサービスの業界団体としては最大規模を誇る日本クラウド産業協会が主催し、総務省や東京商工会議所などが後援している、日本国内のクラウドサービスを対象とした中で最も権威ある賞です。この賞は日本のクラウド業界の発展を促し、社会に寄与するサービスを顕彰するために設立されたもので、2023年で17回目を迎えます。
目次
pCloudとは?
スイス発のクラウドストレージ、pCloud。
スマホの写真や動画を自動転送、容量が大きいからどんどん貯めておけます。
好きな音楽を入れておけば、簡易音楽プレイヤーにも。
もちろんPCのファイルなどを保管しておいて、どのデバイスからも使うようにもできます。
特に優れているのはセキュリティで、データ転送時の暗号化は強固。総当たりでパスワードを解析するのは、タクラマカン砂漠の中から1粒の砂金を見つけ出す方がまだ現実的、というほどの難易度。プライバシーも厳重に守られていて、あなたがpCloudに何を保存したか、どうやって使っているかは、あなただけが知っています。
そして最大の特長は、このサービスに買い切り版があるということ。
普通、クラウドストレージは月額・年額のサブスクリプション支払いなんですが、pCloudは最初に払ってしまえば追加料金不要でずっと使うことができます。
年払い換算で計算すると、最長で3年10ヶ月以上……つまり、ざっくり4年以上使えば元が取れる計算で、非常に短いスパンでお買い得になります。無茶苦茶魅力的なので、pCloudはやっぱり買い切り版が人気です。
従来あまり強調されてこなかったセキュリティやプライバシー、そして買い切りのビジネスモデルでクラウドストレージ業界に旋風を巻き起こし、わずか10年でpCloudは世界トップ5の仲間入りを果たしました。すごいですね。
日本ではノイテックス有限会社が展開
日本には2020年に上陸。
僕の会社、ノイテックス有限会社がpCloud社に声をかけて、日本展開をスタートさせました。
それ以来、ずっと二人三脚で走り続けています。サービス全体の日本語化を達成し、日本への留学経験のある日本語話者を現地採用して日本語サポートを始めたり、もちろん広告や対外管理にいたる、さまざまな日本向けサービス展開を共同で進めてきました。
ASP・SaaSの安全、信頼性に係る情報開示認定制度の認定取得
そんな中で、2023年3月30日に、日本の認定制度である「ASP・SaaSの安全、信頼性に係る情報開示認定制度」を取得することに成功しました。
これは、主に地方公共団体や民間企業がクラウドサービスを選定するとき、一定の安全性・信頼性を担保する認定制度です。これにより、利用者は認定を受けたサービスが一定の安全性と信頼性を有していると理解できるため、認定を受けたサービスを信頼して選択することができます。
この認定制度は非常に厳しい審査基準があり、100を超える審査項目にひとつひとつ答えていきます。しかもただ答えるだけでなく、その回答に対して証拠を個々に提示する必要もあります。審査で「これは証拠とは言えない」と回答されると、また資料探しをすることになります……
審査はpCloudのサービス内容だけに留まらず、日本で展開している僕の会社の経営状態や運営方針、果ては万一情報流出したり、災害等による深刻な事故が発生した場合、具体的にどのようなアクションを起こすのかなどを定めた情報セキュリティ規定の提出や実施実態等も審査項目に含まれています。
特にpCloudは、プライバシー保護やセキュリティの頑強さで勝負しているサービスなので、かんたんになんでも情報開示できるわけではありません。安全の仕組みは、その構造を明かさないから安全であるという側面もあるのです。
pCloud社と僕らは数ヶ月間ずっとこの件で議論を交わし、どこまで譲歩できるか、どう説明すれば納得してもらえるか、真剣に話し合い、認定取得に取り組んできました。最終的に、両社の資料は300ページにも及び、それをすべてファイリングして認定審査会に提出することで、やっと認定を取得しています。
そしてクラウドアワード2023 審査委員会賞を受賞
そして、それに続く2023年11月15日、クラウドアワード2023の支援業務系ASP・SaaS部門において、審査委員会賞をいただくことになりました。
海外のクラウドサービスが日本に上陸し、その現地で高い評価を得られたことは、これまでの努力を報われたような気がして、本当に感無量です。特に審査委員会賞はクラウドアワードでも割と高めの賞で、たとえば前年だとNTTコム オンラインさんが受賞していたりします。
pCloud社も僕たちも、この受賞で終わりにしないで、2024年に向けてさらにブラッシュアップを続けていきたいと決意を新たにしています。