画面内でレイアウトを自由にカスタマイズして、マルチタスクで時短を実現。最大100インチのスマートグラス「ASUS AirVision M1」試用レポート

高性能・高品質なPCが、一般市場に出回るようになって久しい今日この頃ですが、ここ最近、「ARメガネ」や「VRメガネ」が巷に出回るようになり、誰もが最先端のテクノロジーに触れられるようになってきていることはご存じでしょうか。
「AR(オーグメンテッド・リアリティ)」とは、現実世界に、仮想世界を重ね合わせて表示する技術を指す言葉です。現実の風景の中に、CGでつくられた3D映像やキャラクターなどを重ね合わせて表示することで、現実世界を「拡張」します。
昔、テレビアニメで「電脳コイル」なんて作品があったかと思いますが、正にアレそのものですね。視聴したことないですけれど。
おおむね、専用のヘッドマウントディスプレイ(以下、HMD)を用いる方法、あるいはスマートフォンのカメラとディスプレイを使って、映像を重ね合わせる方法などがあります。
ちなみに「VR(バーチャル・リアリティ)」とは、コンピューターによって作り出された仮想的な空間を、あたかも現実であるかのように疑似体験できる仕組みのことを指します。女の子がキャッキャする仮想現実動画なんかはだいたいコレです。何しろ現実世界に重ね合わせる必要がない訳なので。下手にAR化して、自宅の汚い部屋と3Dの可愛い女の子が合成されてもゲンナリするだけですしー。

「AR」と「VR」を比較すると、以下のようになります。
AR(拡張現実)
すごい点
現実の風景にデジタル情報を追加できる(ポケモンGO、カーナビのAR案内など)
現実との連携が強く、作業支援や教育に向いている
スマホでも体験できる
弱い点
没入感はVRより低め
表示の精度や視野の制限がある(特に眼鏡型AR)
VR(仮想現実)
すごい点
完全没入体験が可能(まるで異世界にいるような感覚)
ゲームや訓練、シミュレーションに向いている
360度どこを見ても仮想空間
弱い点
外の現実世界が見えなくなる
長時間使うと酔いや疲れが出やすい
そんな凄い「AR」「VR」の世界でありますが、今回、PCやデジタルガジェット製造販売の雄である「ASUS(エイスース)」より、画面内でレイアウトを自由にカスタマイズし、マルチタスクで時短を実現。最大100インチのスマートグラス 「ASUS AirVision M1」が発表されることとなりました。
そこでこの度、同製品の商品説明、および試用レポートを早速お送りしたいと思います。
最大100インチのスマートグラス 「ASUS AirVision M1」とは?

最大100インチのスマートグラス 「ASUS AirVision M1」は、以下の特徴を有しています。
- 最大100インチの大画面ディスプレイを搭載し、1100nitの高輝度&DCI-P3 95%の広色域を実現。
- わずか87gの軽量設計&高透過ビジョンで、快適な視界と安全性を確保。
- 専用アプリでマルチタスクレイアウトや画面との距離、瞳孔間距離などを自由に設定可能。
- Type-Cポートを搭載し、Type-C DP Altモード対応デバイスとスムーズに接続可能。
- TÜV Rheinland認証を取得。目に優しい設計。
- 日常使いからエンタメ、ビジネスシーンまで幅広く活躍。


「ASUS AirVision M1」は、超小型ハイスペック・スーパーウルトラデラックスゲーミングPC「ROG Ally」と自由自在につながり、最高の映像と没入感あふれるゲームプレイを楽しむことができます。
勿論それ以外でも、Type-C DP Altモードに対応するデバイス(いわゆるDisplayPort搭載って奴)のPCや動作要件を満たすスマホにも接続が可能です。

画面のレイアウトも自由自在にカスタマイズが可能です。

AirVision M1 スマートグラスが映し出す画面は、約3.7mの距離から最大100インチの大画面が実現できます。
スクリーン投影技術により、視界の透明性と広視野角を確保しながら、複数のバーチャルスクリーンを同時に設定可能。高品質スピーカーを内蔵し、クリアな音声を実現!周囲を気にせず、自分だけの大画面を堪能できます。
仕事の効率化はもちろん、エンタメ体験も格段に向上します。

内蔵の環境光センサーが周囲の明るさを検知し、自動で最適な輝度に調整可能です。操作についても、メガネのフチをタッチ&スワイプするだけで、仮想スクリーンの設定や、表示モードの切り替え、明るさの調整が可能です。重さは87gで超軽量です。
仕様は以下の通りです。
製品名 | Airvision M1 |
ディスプレイテクノロジー | Micro OLED |
パネルサイズ | 0.49 |
レンズタイプ | フリーフォーム |
輝度 | 最大1100ルーメン |
最大解像度 | 1920 ×1080 |
広色域対応 | Color Gamut (DCI-P3) : 95% |
PPD | 58 |
視野角 | 38° |
透明度 | 60% |
仮想画面サイズ | 100インチ(約3.7mから) |
Splendidモード | オフィスモード シアターモード ゲームモード 標準モード ブルーライト低減モード |
センサー | 近接センサー 環境光センサー |
オーディオ | スピーカー ノイズキャンセリングマイク |
入出力端子 | USB-C |
メカニカルディサイン | 度付レンズ接続用ツール タッチパッド |
電源入力 | 5V@1A |
本体サイズ(W×H×D) | 17.1 × 5.3 × 17.0 cm |
質量 | 約0.08kg |
箱サイズ (W×H×D) | 22.5 × 11.0 × 14.1 cm |
発送重量 | 約0.4kg |
主な付属品 | キャリーケース×1 USB-C ケーブル×1 保証書×1 クイックスタートガイド×1 拭きクロス×1 度付レンズ接続用ツール×1 遮光レンズ×1 鼻パット×2 |
メーカー保証年数 | 2年 |
※秋ごろにMac対応ファームウェアをリリースする予定です。対応できるのはMac OS 13以降です。
では早速、「ASUS AirVision M1」を試用してみましょう!
これは凄い!スマートグラス 「ASUS AirVision M1」を試用してみた!
まずは「ASUS AirVision M1」の化粧箱。さすが10万円くらいする高級品なので、高貴な品格が漂い、期待が高まり、胸がLet’s Dancingします。

収納ケースが現れました。一般的なメガネケースよりも一回り大きな印象です。まあ、中に精密機械が入っているのですから、仕方ありませんね。スマートグラスが壊れにくいように、割と丈夫な作りになっています。

中からスマートグラスが現れました。感覚的にはちょっとゴツいサングラスといった感じです。

ひっくり返してみると、鼻パッドが装着されています。これは顔のサイズに合わせて交換が可能です。なんという親切設計!

こちらが交換用の鼻パッド。よほど顔が標準以上に大きかったり小さかったりしなければ、だいたい合うのではないかと思います。

着脱式で、専用の穴が開いているので、カパッとハマります。これは便利!

度付きレンズ接続用ツールです。普段からメガネを着用している人が、スマートグラスを着用しようとした時に困るのが、メガネとスマートグラスを二枚重ねで着用するのは結構厳しい的問題です。このツールを使い、別途専用の度付きレンズを注文作成して取り付ければ、二枚重ねで着用しなくとも、スマートグラスをスマートに利用可能です。ちょっと上手い事言ってみました。

度付きレンズ接続用ツールを先にはめてから、鼻パッドを取り付けます。逆の順番だとハマらないので要注意です。


この様な状態になります。

PCやスマートフォンとの接続は、USB-Cケーブル1本でOK。スマートグラス単体で動くわけではありませんが、その分、スマートグラス自身にバッテリーを搭載する必要が無いので、ある意味合理的です。

今回、一緒に超小型ハイスペック・スーパーウルトラデラックスゲーミングPC「ROG Ally」をお借りすることが出来たので、お互いのUSB-C端子(PCはDisplayPortに対応する端子)をUSB-Cケーブルで接続します。

PCと接続が完了しました。もうこの時点で、スマートグラスには映像が表示されています。

スマートグラスの試用記事で悩むのが、スマートグラスを着用した場合、目にはちゃんと映っているのですが、それを写真撮影できないことなんですね…。分かりづらいですが、ちゃんと映像は表示されています。

むさくるしい顔で恐縮ですが、装着するとこの様な感じになります。ちょっと大き目な黒サングラスといった所ですね。今回、専用の度付きレンズは用意していなかったので、普段のメガネの上から装着しましたが、ピンボケになることなく、ちゃんと映像を見ることが出来ました。
人並み外れたデカ頭の筆者でも、何とか装着出来て良かった!

左のツルの部分をタッチ&スワイプすることで、画像の表示モードや、音量調整、明るさ調整を行うことが可能です。ちょっと慣れるまで時間がかかるかもしれません。

付属品一式は以下の通りです。

最大100インチのスマートグラス「ASUS AirVision M1」。お出かけ先にも簡単に持ち運べるので、良い旅のお供になりそうですね!

参考資料
Wikipedia/仮想現実
Wikipedia/バーチャル・リアリティ
GREEN FUNDING/ASUSがARグラス革命!画面内でレイアウトを自由にカスタマイズし、マルチタスクで時短を実現。最大100インチのスマートグラス ASUS AirVision
ASUS/ASUS AirVision M1