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Webサイトは世界でどのくらいある?
少し古い情報しか見つからなかったのですが、2018年時点で世界中のWebサイトの総数は16億ちょっと存在しているそうです。そのうち日本語のWebサイトは、世界第3位のボリュームだそうですが、全体に占める割合は5%程度といったところです。
ちなみに2位はロシア語のサイトで、こちらも5%程度でほとんど変わりません。
堂々の1位は、ご想像の通り英語のサイトで、これが51%くらいあるので、1位が圧倒し、2位以下はどんぐりの背比べ、といった感じみたいです。
ちなみに2018年以降の調査報告がないので、現在は想像で行くしかないのですが、近年の中国系通販サイトやサービスの急増具合から見ると、もしかすると中国語サイトが2位か3位あたりに食い込んでいる可能性はあると思います。またコロナ禍の影響もあるため、Webサイトの総数が異常に増えたか、減ったかしている可能性もあると思います。
あくまで参考としての情報です。
わずか5%の壁
ここで重要なのは、地球上16億以上のサイトのわずか5%程度しか日本語のサイトが存在していないというところです。我々はインターネットでググることで、なんでも知っている気になっていますが、総量のわずか5%しか知らないのだといえます。
僕の会社が運営しているダウンロードGoGo!は、海外のソフトウェアを取り扱っているので、ソフト自体が英語版、またはマニュアルが英語版しかないケースがあって、それが原因で敬遠されることもあります。2022年にダウンロードGoGo!のメルマガ読者を対象にアンケートを採った感じでは、英語という時点で候補から外す、という回答をした人は、全体の25%以上に及んでいました。ダウンロードGoGo!のお客さまは何かしらの専門職の方が多いのですが、それでさえ25%なので、日本人全体ではもっとかなり多いんじゃないかと思います。本当は素晴らしいソフトなのに英語だというだけで使われない。本当にもったいないと思います。
英語のマニュアルを翻訳し、日本語で解説してもらう
ドイツの写真管理ソフト、Excire Foto
今回、ひとつの例として、ダウンロードGoGo!で販売している、ドイツ製の写真管理ソフトExcire Fotoを取り上げようと思います。
Excire Fotoは、ドイツのリューベック大学で教鞭をとる先生方によって開発されました。開発メンバーの多くは人工知能の専門家で、同大で積み重ねてきた研究成果を活用してExcire Fotoの開発を行っています。
人工知能といっても、今話題になっているChatGPTのようにコミュニケーションを取るための人工知能だけがすべてではありません。Excire Fotoで用いられているのは画像認識に関わる人工知能で、写真に何が写っているのかを正確に把握することができます。Excire Fotoに写真を放り込むと、次々にその写真の内容を把握していき、それをタグ化してくれるため、撮影して以来一度も開くことがなかった写真を表示してくれたりするので、写真の量が多くなってくると便利に感じるはずです。
ちなみにこのExcire Fotoで用いられている画像認識技術は、例えばiPhoneなどで使われている顔認証のセキュリティ技術や、工場のロボットの制御システム、自動車の自働運転などに関係してくる重要な技術です。ドイツ最先端、最新の研究結果が盛り込まれたExcire Fotoの人工知能は、インターネット上のサーバ経由で実現するのではなく、なんと、このソフト自体に組み込まれています。
英語のPDFマニュアルを翻訳し、日本語で解説してもらおう
そんな素晴らしい技術の詰まったExcire Fotoですが、残念ながら英語版です。マニュアルもありますが、英語版です。
それでも最近少しずつ知られるようになってきて、実際に購入される方も増えてきていますが、もうひとつ起爆剤があると、一気に広まりそうだなぁ……と思っていました。
そこでAI搭載のPDF編集ソフト、UPDFの出番です。
先週から取り扱いをスタートさせた、新しいPDF編集ソフトです。詳しい説明はUPDFの別記事があるので、そちらをご覧ください。
UPDFには、UPDF AIというPDFに特化したAI機能が組み込まれており、これがExcire Fotoの英語版マニュアルを翻訳し、その内容の理解をサポートしてくれるかも知れません。
Excire Foto 2024 英語版マニュアル(リンク先のページでダウンロードできます)
UPDFを使えば、英語マニュアルも怖くない
ダウンロードしたExcire Foto 2024 英語版マニュアルを、UPDF Proで開いてみます。
全26ページの全文英語のマニュアルです。英語アレルギーの方は、もうこの時点で無理……でも、とりあえず先に進めてみましょう。
UPDF Proのウインドウ右下にある四ツ葉のアイコンをクリックすると、右側にAI機能が開きます。
AI機能を使うには、この英語版マニュアルを専用サーバへアップロードする必要があります。「始める」ボタンをクリックすると、ファイルのアップロードが始まります。
アップロードが終わると、右側にズラズラっとマニュアルを要約した文面が表示されます。これでPDFファイルの内容はざっくりと理解できます。
ここで、「重複した写真をピックアップして、片方を削除する方法が知りたい」と聞いてみます。
すると、数秒でPDFファイルの内容に基づいた回答が返ってきます。
さらに、「重複写真をピックアップするための操作方法を教えてください」と聞くと、操作手順について解説してくれます。PDFファイルの内容に関してであれば、AIが自動的に英語マニュアルを翻訳し、その内容を元に解説してくれるのです。
なお、AIの回答末尾に数字が列記されていますが、これはその参照ページです。
ちなみにExcire Fotoはドイツ製のソフトですが、ドイツ語のマニュアルを使っても同様の回答を得ることができました。
インドの観光統計情報を要約し、解説してもらおう
次は、インド観光省が発行した観光統計情報を使ってみましょう。
Q: インドを訪れる外国人は、年間どのくらいいるのですか?
A: 2023年1月から11月までの期間におけるインドを訪れた外国人観光客の数は、81,65,945人です。
Q: どこの国の観光客が多いですか?
A: 2023年11月の時点で、インドを訪れた外国人観光客の中で最も多い国は、以下の通りです。
- アメリカ(19.45%)
- バングラデシュ(17.34%)
- イギリス(10.23%)
- オーストラリア(6.23%)
- カナダ(4.12%)
対比して、2023年1月から11月の期間では、最も多くの訪問者がバングラデシュ(22.96%)からで、続いてアメリカ(17.19%)、イギリス(9.60%)、オーストラリア(4.29%)、カナダ(4.03%)です。
Q: つまり、年来の累計ではアメリカが多いが、2023年だけだとバングラデシュが最も多いということですか?
A: はい、正確です。年間の累計では、アメリカが最も多くの外国人観光客をインドにもたらしています。しかし、2023年の単一の年では、バングラデシュが最も多くの観光客を提供しています。注目すべきは、バングラデシュからの訪問者数が急増していることです。
……と、このようにインドの観光人口についての説明を受けることができます。
PDFファイル内の英文がまったく読めなくても、必要な情報を吸収することができます。
PDF編集ソフトに搭載されたAI機能を上手に使って、言語の壁を乗り越えよう
UPDFに限らず、PDF編集ソフトの幾つかにはAI機能が搭載されたモデルが存在します。
その中でUPDFは、比較的手にしやすい価格帯を維持していることと、開発に精力的な点を評価し、僕的にはお奨めしています。
AI機能メインではなく、そういう機能を備えたツールを手元に置いておけば、ネットで調べものをしていたときに「英語のPDFファイルしかないの?」という際も躊躇することがありません。
ちなみに、日本語であっても、例えば学術論文やら専門分野の調査報告書、お役所の資料などの小難しい文書を読む際も、AIが上手いこと要約してくれるので理解しやすいという側面もあります。今回は外国語の話にフォーカスしましたが、日本語でも難しい文書を理解するのに役に立つはずです。
最後に、まだAIの世界は発展途上です。
無茶苦茶頭がいい、と言われているChatGPTも、数学はどうも苦手な様子で、単純計算を普通に間違えたりします。桁数が多いと、100億を10億と間違えたりします。
また、聞き方で回答が大きく変わる場合もあったり、いきなり英語で回答されたりする場合もあります。この辺は現時点の限界らしいので、何度も聞き直したり、聞き方を変えたりして工夫してみてください。